おかみさん(1)
甘い新婚生活も束の間、人気力士だった夫の引退で、新興相撲部屋「春日部屋」の新米おかみとなった山咲はつ子、20歳。
寝坊はするし、チャンコも上手く作れない。
前途多難だけど、やる気だけは充分なはつ子なのでした…。
はつ子は昔の恋人、石川と再会。
車もお金もあって、おシャレな石川は、デブでダサい相撲取りを馬鹿にする。
が、はつ子は、心配して迎えに来てくれた桜丸の背中で本当の“男の価値”を知る。
力士にとって食べることは大事な仕事。
しかし、はつ子の作るチャンコは不気味なものばかり。
逆波は、十両昇進を果たした花嵐関の付き人になったが、花嵐の逆波に対する態度はとても厳しい。
「相撲は実力の世界。
くやしかったら強くなること」と言われ、逆波の猛練習が始まった。
桜丸をいじめていた不良たちが「春日部屋」を訪ねてきた。
彼らは「相撲取りになるんだ」という夢を追い続ける桜丸を馬鹿にする。
そんな彼らにはつ子は…。
父が亡くなり家業の酒屋を継ぐことになったため、引退することになった真弓。
はつ子が立派な断髪式をあげようと準備している中、真弓は勝手に髪を切ってしまう…。
「春日部屋」に新弟子志願の大竹がやってきた。
中学生選手権で全国三位の実績を持ち天狗になっていた彼は、カマボコ(稽古に消極的で羽目板から離れない者のこと)と呼ばれている佐藤と取り組み、コテンパンにやられてしまう。
大竹は、「春日部屋」には入らず、もっと大きな部屋に行くと親方に告げる。
が、兄弟子たちの真っ直ぐで温かな姿を見て、「ここでお世話になります!」と言うのだった。
年末恒例の保育園での餅つき大会の日、成績が振るわなかった高崎山が「相撲をやめる」と言い出してしまう…。
花嵐は夜の街で、かつての恋人、幸子と再会。
変な男と一緒にいた彼女が心配で、はつ子に「様子を見てきてくれ」と頼む花嵐。
幸子を訪ねたはつ子は、彼女が彼にお金を貸すために夜も働いていることを知る。
相手の男に会った花嵐は、「お前も幸子を利用していたんだろ」と言われて激怒、殴り合いを始めてしまう。
花嵐の関取としての立場を心配した幸子は、体をはって二人を止めるのだった。
幸子とよりを戻したい花嵐は、どうしてよいのかわからない。
「男は言葉じゃない、行動だ」と助言をうけた花嵐は…。
「春日部屋」のベテラン床山、床丸さんが突然引退を表明した。
孫の薫に跡を継がせるのだという。
ところが薫は床山ではなく、行司になりたいのであった。
初音が“若手注目株”として、新聞に取り上げられることになった。
「新聞に載る程強くなるまでは、帰ってくるな」と勘当同然で家を追い出された初音にとっては、父と母に会える大切なチャンスなのだが…。
元旦の日。
日頃、忙しさにかまけてはつ子に何もしてやれなかった一雄は、「何か欲しいものはないか」とたずねる。
そこではつ子が頼んだものは…。
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