課長島耕作(17)

課長島耕作(17)

木野会長と大泉社長は、島耕作の上司である中沢部長を次期社長に指名した。
突然のことに固辞する中沢。
だが島は、唯一尊敬できる上司の中沢が社長になることを望み、説得する。
2人で飲み明かす内、中沢は引き受ける決心をした。
新社長誕生の報に財界が騒然とする中、島の恋人・大町久美子に見合い話が来ていた。
久美子の母・愛子は、島を罠にはめ、娘との仲を裂こうとする。
だが久美子は、島との愛に生きる道を選ぶ!課長編、堂々の完結巻。
もう若くないのはわかっているが、疲れる──。
三十代後半、家庭では大黒柱を演じ、仕事は上から下からの難題を突きつけられつつ、かすかなモラトリアムをしのばせる世代。
ダムに沈んだ故郷をでて二十年がたち、旧友の死をきっかけに集まった同級生それぞれの胸にある思いは「帰りたい、故郷に」。
人生の重みにあえぐものたちを、励ましに満ちた視線で描く表題作はじめ三篇を収録。
現代の家族、教育をテーマにつぎつぎと話題作を発信しつづける著者の記念碑的作品集。
かつて“坊や哲”などと恐れられ、バクチ稼業に明け暮れていた私もすっかり中年男になって、ハラはふくれ、頭も禿げ上り、誰も昔の雄姿を信じてくれぬ。
そんな私がふとしたはずみで入った留置場でバクチ好きの学生に出会った。
それがきっかけで、私にも往年の闘志が甦ってきた。
麻雀、サイホンビキ、牌ホンビキと、この申年生まれの相棒と日本各地にマカオにと遠征。
嵐のようなツキ、私は人生を賭けた大勝負に出た……。
人はなぜギャンブルをやるのか――その心理をいきいきととらえた娯楽長篇。
昭和十五年十一月二十五日朝、元老西園寺公望死去を報じる新聞には、野村吉三郎海軍大将の「超大型」駐米大使就任の記事が載った。
その朝、引き揚げ日本人客を乗せアメリカから横浜に帰港した新田丸から、二人の米国人神父が上陸する。
出迎えたのは予備役海軍少将山本信次郎だった……。
対日輸出禁止、渡航制限など、最悪の時期を迎えた日米関係を打開すべく水面下ではさまざまな動きが進むが、現実に進行したのは、相互理解の拒否、善意の拒絶、強圧と屈服要求だった。
御前会議──天皇の前で開かれるため最高の権威をもつ。
が、その天皇は一切の責任の外にあった。
昭和十六年、四回の御前会議の結果、日本は勝算なき太平洋戦争に突入した。
この会議の経緯を詳細に辿り直し、改めて御前会議のもつ奇怪な本質を抉る迫真のドキュメントが本書である。
陸軍と海軍の権力抗争、開戦のために工作される非合理的な数字、参戦を疑問視しながら、しだいに口を閉ざしてゆく重臣たち。
著者は言う、“恐るべき傲慢と惰性が日本を破滅させた”と。
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